今日は大学に行って最後の書類仕事と片付けを行った。本当にぎりぎりまで...。
午後荷物をEMSにてクロアチアに送る。これもぎりぎりまで大変。記念写真を撮る程のことはないのだが、送付先にメールで送る為。ちなみに重さは45キロほぼジャスト。料金は6万円弱。1年間の滞在に対してこの量が適切かどうかに関しては各論あると思う。こんなところで体重計が役に立つとは思わなかった。このTシャツは何グラムなのかとか。むかしブラインドで買い物をしてその金額だか重さだかの合計をあてるテレビ番組があった(基準より少なくて近い人が勝ちでその商品がもらえるという、高度成長経済時代日本のゲーム)のを思い出した。夫婦で梅干しを入れるかどうかで迷った。
中身は本や衣類や本やお醤油や本など。送る中身に関しては1週間程妻とのバトルあり。かなり厳選したつもりの僕の本は半分が妻によって却下された。現実主義者とロマン主義者の戦いは大抵、ロマン主義の敗北あるいは譲歩によって終わる。これは我が家の歴史なのだ。本は向こうで手に入れることに気持ちを切り替えた。そういう意味において象徴的な45キロなのかもしれない。冬物の衣類は全く入ってない。アリとキリギリスの話がふと頭の隅をよぎるがなんとかなるであろう。

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いつもの小金井公園にて。明日は雨が降ると聞いて荷造りを放ったらかして短時間のお花見に。いつもはゼミの卒業生でにぎやかだけど今年は静かなお花見(今年のゼミのお別れ会は僕の旅行の都合で、梅見祭りをしました)。今日は午後からとんでもなく寒くなった。冷蔵庫の中のよう。この気温ならば今年は結構長い間桜が楽しめそうですね。

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アウディとももうすぐお別れだ。

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小金井公園での13回目のお花見。その前の10年は昭和記念公園だった。
夕暮れの少し前、西日さす公園の最も美しい時間帯。あの映画「天国の日々」の監督テレンス・マリックとキャメラのネストール・アルメンドロスの愛したMAGIC TIME。この光で見る桜は最高です。多分おそらくは江戸時代から。

2月から3月にかけてこの間、旅立ちにあたって多くの方々からいろんな場所で声を掛けられ、送別の辞をいただいた。ある時は立ち話であり、ある時は飲み会であり、送別会をわざわざ開いて下さる方もあった。日頃、多方面に迷惑をかけているにもかかわらず、全ての方々が「とにかく無事に良い旅を」と言って下さる。皆さん必ず「うらやましい」ともいいますが。
本当は密やかに旅立ち「そういえばあいつ最近みかけないけど」的に人知れずいなくなりたいと思っていたがそうもいかない。それよりも声をかけてくれる方々の暖かい気持ちがストレートに胸に響く日々でした。(普段お世話になってる方、友達、学生や教え子、先輩や後輩も)「あんたなら楽しい旅になるよ」と励ましてもらいました。それだけでこんなに幸せな気持ちになるとは想像もしていないことだった。旅は始まっていないのに既に何と自分は幸せなのかと。
この強力な愛のシールドがあればたいていの困難も乗り越えられると思っている。そこで今回(大田君の助けを借りて)このブログを始め、赤裸々に状況報告しようかなと思った次第です。ちゃんと持続できる保証はないですが。

今日は恐らく最後の送別会。池袋にあるぶん也にて。藤田、薬師寺、滝口のご夫妻と。旅立てば少なくとも1年間はこんなおいしい和食は食えないだろうというお店でした。いや今までだってこれからだって。妻は素直にこんなおいしいもの食べたことがないと言っていたが、夫として恥ずかしながら実際そうだ。自慢するつもりはないが、こんなお店に連れて行ったことないもの。

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インタビューをしながら感じた事。この自分が生きてきた時間と日本の戦後のデザインが初めてちゃんと結びつく感覚があったこと。実はこれが本当に初めての事。人に教えられるのではなくて(もちろん知らない事は山ほどあるのだが)自分のパースペクティブが持てた感覚。なんと言えばよいかわからないが自分もそこに生きてきた(生きざるを得なかった)感覚とでもいうもの。歴史なんて傍流にいる自分とは何の関係も持ち得ないと思っていたのだ。しかし原弘や粟津潔や亀倉雄策や及部克人や勝井三雄とH.バイヤーの名前が出てきて、自分がH.バイヤーにかなり批判的な気持ちをもって、昨年ノイラート展を組織したことを思えば、それをやった以上自分も結局そのスパイラルから無関係ではないのだと。ましてやそれの大本のリシツキーに自分は触れてもいるのだから。それはこれから解読すべき複雑なパズルを前にした気分だった。片山利弘や勝見勝、浅田孝などその他多士済々の名前がインタビューからこぼれ出た。具体的には帰国後になるだろうがとてもありがたい宿題であった。

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旅の直前に八束先生から10+1最終号が送られてきた。ギリギリ間に合いました。菊池さんや大田君、唯島君など昨年のノイラート展関係者の方々も執筆しています。特集はTokyo Metabolism 2010 / 50 Years After 1960
大変読み応えあります。デザインに対するこれまで誰も触れる事のなかった(少なくとも真正面から)実証主義的な(いや、今ならそれをもっと超えたところの)問いかけがあります。八束先生とのここ2〜3年続けてきた勉強会を思い出しながら読んでいます。今日はその関連で東京計画1960のグラフィックデザイナーに八束さんとインタビューする予定です。

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私の送別会と作品集「永遠の瞬間 越境する身体」の完成(予定)のお祝いを兼ねて銀座三笠会館にて。その後ジャズライブを聞く事ができました!


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3月25日に日本棋院にて入段式がありました。
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